光回線選びで失敗しないための5つの判断基準
光回線の比較サイトを見ると情報が多すぎて、何を基準に選べばいいのかわからなくなる方は多いのではないでしょうか。料金、速度、エリア、キャンペーン……比較ポイントが多すぎて、結局決められないまま時間だけが過ぎていく経験をした方もいるかもしれません。
通信会社で回線設計を7年担当し、自分自身でも12社の光回線を契約してきた経験から、光回線を選ぶときに本当に見るべきポイントを5つに絞って解説します。
この5つさえ押さえれば、情報に振り回されることなく、自分に最適な光回線を選べるようになります。初めて光回線を契約する方も、乗り換えを検討中の方も、ぜひ参考にしてください。

ポイント1:回線の種類を理解する
光コラボ(NTTフレッツ光系)
NTTのフレッツ光回線を使って、各プロバイダーが自社ブランドで提供しているサービスです。ドコモ光、ソフトバンク光、ビッグローブ光などが該当します。全国ほぼどこでも使えるのが最大の強みです。
ただしフレッツ光の設備を多くのサービスで共有しているため、利用者が多いエリアでは混雑して速度が落ちることがあります。IPv6対応のプロバイダーを選ぶことで、この問題はかなり軽減できます。
独自回線系
NURO光やauひかりなど、NTTとは別の設備を使っている回線です。利用者がフレッツ系より少ないため混雑しにくく、速度が出やすいのが特徴です。ただし提供エリアが限られるのがデメリットで、まず自分の住所がエリア内かどうかを確認する必要があります。
電力会社系
eo光(関西)、コミュファ光(東海)、BBIQ(九州)など、地域の電力会社が提供する回線です。地域密着で品質が高いことが多く、該当エリアに住んでいるなら有力な選択肢になります。サポート体制もしっかりしている傾向があります。
どれを選ぶべきか
エンジニア的な視点で言うと、速度を重視するなら独自回線か電力会社系がおすすめです。エリアの都合で光コラボしか選べない場合は、IPv6対応のプロバイダーを選べば速度の問題はかなり軽減されます。回線の種類よりも、次に説明するセット割のほうが実は重要度が高いです。
ポイント2:スマホセット割を最優先にする
光回線選びで一番重要なのが実はスマホとのセット割です。光回線とスマホのキャリアを合わせると、スマホの月額料金が1台あたり最大1,100円割引されます。
例えば家族4人がドコモユーザーなら、ドコモ光にすることで毎月最大4,400円の割引が受けられます。光回線の月額が5,000円だとしても、セット割を考えると実質600円で光回線を使っているようなものです。
光回線単体の月額料金で数百円の差を比較するより、セット割の有無で判断したほうがトータルで得するケースがほとんどです。まず自分のスマホキャリアを確認して、セット割が使える回線をリストアップするところから始めましょう。
格安SIMユーザーの場合はセット割がないか、あっても少額です。その場合は純粋に月額が安い回線(GMOとくとくBB光やおてがる光など)を選ぶのがおすすめです。
ポイント3:実質月額で比較する
実質月額の計算方法
実質月額の計算式は「(月額基本料×契約月数+初期費用−キャッシュバック−割引総額)÷契約月数」です。これが本当の支払い額になります。
月額基本料だけ見ると安いサービスでも、キャッシュバックがなかったり工事費が有料だったりすると、トータルでは高くつくことがあります。逆に月額は高めでも、高額キャッシュバックのおかげで実質月額が安くなるケースも珍しくありません。
比較する際の注意点
キャッシュバックの受け取り条件は必ず確認しましょう。申請期間が限られていて、もらい損ねると計算が狂います。工事費実質無料は分割払い×同額割引で相殺する仕組みなので、途中解約すると残債が発生します。
また、割引が「最初の○ヶ月だけ」の場合は、長期で計算し直す必要があります。2年間の実質月額と3年間の実質月額では、おすすめの回線が変わることもあります。

ポイント4:通信速度はスペックではなく実測で見る
光回線の公式サイトには「最大1Gbps」「最大2Gbps」と書いてありますが、これはベストエフォート(理論値)であって実際に出る速度ではありません。元エンジニアとして断言しますが、最大速度に近い数値が出ることはまずありません。
実測速度の確認方法
実際のユーザーが測定した速度データを見るのが一番参考になります。回線速度の測定サイトやレビューサイトで、自分の住んでいるエリアでの実測値を確認しましょう。同じ回線でもエリアやプロバイダーによって速度は大きく変わるため、できるだけ近い条件のデータを探すのがポイントです。
IPv6(IPoE)対応は必須条件
速度を安定させたいなら、IPv6(IPoE)接続に対応していることは必須条件です。従来のIPv4(PPPoE)接続だと、特に夜間や休日にプロバイダーの設備がボトルネックになって速度が激落ちします。IPv6接続ならこの混雑を回避できるため、同じ回線でも体感速度が段違いです。
現在主要な光回線はほぼすべてIPv6に対応していますが、実際に有効になっているかどうかは別問題です。契約後に確認ページで接続方式をチェックすることをおすすめします。
ポイント5:工事の内容と期間を把握しておく
戸建ての場合
電柱から光ファイバーを家に引き込む工事が必要です。壁に小さな穴を開けるか、既存の配管を使って引き込みます。工事の立ち会いが必要で、所要時間は1〜2時間程度です。穴あけが必要な場合は事前に確認があるので安心してください。
マンションの場合
建物にすでに光回線の設備(MDF)が入っていれば、室内工事だけで済むため比較的早く開通します。設備が入っていない場合は管理会社の許可が必要で、対応してもらえないこともあります。入居前に確認しておくのがおすすめです。
工事までの期間
申し込みから開通まで通常2〜4週間です。混雑時期(3〜4月の引越しシーズン)は1〜2ヶ月かかることもあります。引越しが決まったら早めに申し込むのが鉄則です。特にNURO光は工事が2回必要なため、余裕を持った申し込みが必要です。
光回線選びの判断フローチャート
ここまでの5つのポイントを踏まえて、光回線選びの判断フローをまとめます。
まず自分のスマホキャリアを確認します。次にセット割対応の光回線をリストアップし、その中で自分のエリアに対応しているものを絞ります。さらに実質月額と実測速度で比較して、最後にキャッシュバック条件と工事費を確認して申し込みます。
この順番で進めれば、まず失敗することはありません。特に重要なのは最初の「スマホキャリアの確認」で、ここで候補を絞るだけで判断が格段に楽になります。

まとめ:5つのポイントを押さえれば光回線選びは迷わない
光回線の選び方は、(1)回線の種類を理解する、(2)スマホセット割を最優先にする、(3)実質月額で比較する、(4)実測速度を確認する、(5)工事の内容と期間を把握する、この5つです。
12社使ってきた経験上、この順番で判断すれば最適な1社が見つかります。情報が多すぎて迷ったときは、まずスマホキャリアとセット割から逆算して候補を絞り込んでみてください。それだけで選択肢が2〜3社に絞られ、判断がぐっと楽になりますよ。

