光回線を契約すると、自宅に「ONU」や「ルーター」といった機器が設置されます。どちらもインターネットに必要な機器ですが、「この2つって何が違うの?」「どっちがどっちかわからない」という方は意外と多いのではないでしょうか。
実はONUとルーターは全く異なる役割を持つ機器で、それぞれの役割を理解しておくと、トラブル時の原因特定や機器の買い替え判断に非常に役立ちます。
この記事では、ONUとルーターの違いをわかりやすく解説し、それぞれの機能や接続方法、よくあるトラブルの対処法まで網羅的にお伝えします。

🐕 ナビ助のおすすめ!
ONU(光回線終端装置)とは
ONUの役割
ONUとは「Optical Network Unit」の略で、日本語では「光回線終端装置」と呼ばれます。光ファイバーケーブルで送られてくる光信号をデジタル信号に変換する(またはその逆を行う)のがONUの役割です。
光回線では、データが「光」の形で光ファイバーケーブルを通じて送られてきます。しかし、パソコンやルーターは光信号を直接理解できません。そこでONUが「光信号 → 電気信号(デジタル信号)」に変換し、逆に送信時は「電気信号 → 光信号」に変換する、いわば「翻訳者」のような働きをしています。
ONUの外見と設置場所
ONUは光ファイバーケーブルが引き込まれている場所(光コンセントの近く)に設置されます。通常は白や黒の小型の箱型で、背面に光ファイバーケーブルの差込口(SCコネクタ)とLANポートがあります。
ONUには前面にいくつかのランプがあり、「認証」「光回線」「UNI」などの表示があるのが一般的です。これらのランプの状態で、回線の接続状況を確認できます。
ONUはレンタル品が基本
ONUは回線事業者(NTT東西、NURO光、auひかりなど)から貸し出される機器です。自分で購入することはできず、解約時には返却する必要があります。故障した場合は回線事業者に連絡すれば無料で交換してもらえることが多いです。
ルーターとは
ルーターの役割
ルーターは、複数のデバイスをインターネットに同時に接続するための機器です。ONUが変換したデジタル信号を受け取り、IPアドレスを割り当てて、パソコン・スマホ・タブレットなどの各デバイスにデータを振り分ける役割を担います。
ルーターを使わない場合、ONUに直接接続できるのは1台のデバイスだけです。複数のデバイスでインターネットを使いたい場合には、ルーターが必要になります。
Wi-Fiルーターの場合
一般的に「ルーター」と呼ばれているのは「Wi-Fiルーター(無線LANルーター)」で、ルーター機能に加えてWi-Fi(無線LAN)の機能も搭載されています。つまり、有線LAN接続だけでなく無線LAN接続もできる一体型の機器です。
ルーターの主な機能
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| NAT(ネットワークアドレス変換) | 1つのグローバルIPアドレスを複数のデバイスで共有する |
| DHCP | 各デバイスにIPアドレスを自動で割り当てる |
| ファイアウォール | 外部からの不正アクセスを遮断する |
| Wi-Fi(無線LAN) | ケーブルなしでデバイスを接続する |
| QoS(帯域制御) | 特定の通信を優先させる |
ルーターは自分で好きな製品を購入して使用できます。プロバイダーからレンタルすることもできますが、月額数百円のレンタル料がかかるため、長期間使うなら購入した方がお得です。

ONUとルーターの違いを比較
| 項目 | ONU | ルーター |
|---|---|---|
| 役割 | 光信号⇔電気信号の変換 | 複数デバイスへのネット接続の振り分け |
| 入手方法 | 回線事業者からのレンタル | 自分で購入 or プロバイダーからレンタル |
| Wi-Fi機能 | なし(一体型を除く) | あり(Wi-Fiルーターの場合) |
| 接続台数 | 基本1台のみ | 複数台(機種による) |
| 交換・買い替え | 回線事業者に依頼 | 自分で自由に交換可能 |
| 設置場所 | 光コンセント付近(固定) | 比較的自由に配置可能 |
| 一般的な寿命 | 7~10年程度 | 4~5年程度 |
ホームゲートウェイ(HGW)について
フレッツ光やコラボ光(ドコモ光、ソフトバンク光等)で「ひかり電話」を契約している場合、ONUの代わりに「ホームゲートウェイ(HGW)」が設置されます。
ホームゲートウェイとは
ホームゲートウェイは、ONU機能・ルーター機能・ひかり電話機能が一体化した機器です。つまり、ONUとルーターが1台にまとまっています。
ホームゲートウェイが設置されている場合、別途ルーターを購入する必要は基本的にありません。ただし、Wi-Fi機能を使うには別途「無線LANカード」のレンタル(月額330円程度)が必要な場合や、市販のWi-Fiルーターを別途接続する方が性能面で有利な場合があります。
ホームゲートウェイにWi-Fiルーターを追加する場合
ホームゲートウェイのWi-Fi性能に不満がある場合は、市販のWi-Fiルーターを追加で接続できます。この場合、Wi-Fiルーターを「アクセスポイントモード(APモード/ブリッジモード)」に設定する必要があります。
ルーターモードのまま接続すると「二重ルーター」の状態になり、速度低下や接続不安定の原因になるため注意してください。
二重ルーター状態では、NAT処理が2回行われるため通信が遅くなったり、特定のサービス(オンラインゲームのマルチプレイなど)が正常に動作しなくなることがあります。ホームゲートウェイがある場合は、追加するWi-Fiルーターを必ずAPモードに切り替えましょう。
正しい接続方法と配線
基本的な接続順序
光回線の機器は、以下の順序で接続します。
壁の光コンセント → 光ファイバーケーブル → ONU → LANケーブル → ルーター → LANケーブル or Wi-Fi → 各デバイス
ホームゲートウェイの場合は、ONUとルーターの部分が1台にまとまります。
壁の光コンセント → 光ファイバーケーブル → ホームゲートウェイ → LANケーブル or Wi-Fi → 各デバイス
接続時のポイント
- ONUとルーターを接続するLANケーブルは、Cat6以上を使用する
- ルーターのWANポート(INTERNETポート)にONUからのケーブルを接続する
- LANポートとWANポートを間違えないように注意する
- 電源を入れる順番はONU → ルーターの順

🐕 ナビ助のおすすめ!
ONU・ルーターに関するトラブルと対処法
トラブル別の原因と対処の早見表
| 症状 | 原因の可能性 | 対処法 |
|---|---|---|
| ONUのランプが赤点灯 | 光回線の接続不良・断線・事業者障害 | ケーブル確認→事業者に問い合わせ |
| ルーターのINTERNETランプが消灯 | ONU-ルーター間の接続問題 | LANケーブルの差し直し・交換 |
| 有線OK、Wi-Fiだけ不可 | ルーターのWi-Fi機能の問題 | ルーター再起動・Wi-Fi設定確認 |
| 全体的に速度が遅い | ONU側 or ルーター側の問題 | ONUに直接接続して切り分け |
速度が遅い場合の切り分け方法
速度が遅い場合、ONUに直接パソコンを接続して速度を測定することで、原因がルーター側にあるのか回線側にあるのかを切り分けられます。
- ONUにLANケーブルで直接パソコンを接続する
- 速度を測定する
- 十分な速度が出る → ルーターが原因の可能性
- ONUに直接繋いでも遅い → 回線自体が原因の可能性
光ファイバーケーブルは非常にデリケートな素材で、折り曲げたり踏んだりすると簡単に断線します。ONUの赤ランプ点灯時は、まず光ファイバーケーブルの状態を確認してみてください。
ONU・ルーターの寿命と買い替え時期
ONUの寿命
ONUの一般的な寿命は7~10年程度と言われています。ONUは回線事業者からのレンタル品なので、故障や不具合が出た場合は事業者に連絡すれば交換してもらえます。自分で交換する必要はありません。
ルーターの寿命と買い替えの目安
Wi-Fiルーターの寿命は4~5年程度です。物理的に壊れていなくても、Wi-Fi規格の進化により性能不足になることがあります。以下のような場合はルーターの買い替えを検討しましょう。
- Wi-Fi 5(802.11ac)以前の規格にしか対応していない
- IPv6(IPoE)に対応していない
- 接続台数が増えて不安定になっている
- 頻繁に再起動が必要になっている
- メーカーのサポートが終了している(ファームウェア更新なし)
参考:バッファロー – Wi-Fi 6対応ルーターの選び方(www.buffalo.jp・サイト終了)
ONUの故障が疑われる場合は回線事業者に連絡、ルーターの不調は再起動→買い替え検討という流れで対処しましょう。この切り分けができるだけで、トラブル解決のスピードが格段に上がります。

よくある質問(Q&A)
Q1. ONUだけでインターネットは使えますか?
ONUにLANケーブルで直接パソコンを1台だけ接続すれば、インターネットを使うことは可能です。ただし、Wi-Fiは使えず、同時に接続できるのは1台だけです。複数のデバイスで使いたい場合やWi-Fiを使いたい場合は、ルーターが必要です。
Q2. ONUとルーターの電源は切っても大丈夫ですか?
外出時や就寝時に電源を切ること自体は問題ありません。ただし、電源を入れ直す際はONU → ルーターの順番で起動してください。また、頻繁に電源のオン・オフを繰り返すと機器に負担がかかるため、基本的には常時通電しておく方が良いでしょう。
Q3. ONUが故障したらどうすればいいですか?
ONUは回線事業者からのレンタル品なので、故障した場合は契約している回線事業者のサポートに連絡してください。多くの場合、無料で交換してもらえます。自分で修理や分解は絶対にしないでください。
Q4. ルーター機能付きONU(一体型)の場合、別途ルーターは必要ですか?
基本的には不要です。ただし、一体型のWi-Fi性能に不満がある場合は、市販のWi-Fiルーターを追加接続(APモード)することで改善できます。一体型はルーター部分の性能がやや控えめなことが多いため、Wi-Fiの速度や範囲に不満がある方は検討してみてください。
Q5. ONUのランプの意味がわかりません
ONUのランプ表示はメーカーや機種によって異なりますが、一般的には「認証」「光回線」「UNI」などがあり、すべて緑点灯が正常です。赤やオレンジの点灯・点滅はエラーを示します。詳しくはONUの取扱説明書か、回線事業者のサポートページを確認してください。
Q6. モデムとONUは同じものですか?
厳密には異なります。モデムは電話回線(ADSL等)のアナログ信号をデジタル信号に変換する装置で、ONUは光回線の光信号をデジタル信号に変換する装置です。変換する対象が異なるため別の機器ですが、「信号を変換する」という役割は共通しています。光回線ではモデムは使わず、ONUを使用します。
まとめ
ONUとルーターは、光回線でインターネットを利用するために不可欠な2つの機器ですが、その役割は全く異なります。
- ONU:光信号をデジタル信号に変換する「翻訳者」。回線事業者からのレンタル品。
- ルーター:複数のデバイスにインターネット接続を振り分ける「交通整理員」。自分で購入可能。
この違いを理解しておくことで、インターネットのトラブルが発生した際に「ONUの問題か、ルーターの問題か」を切り分けられるようになります。原因の切り分けができれば、対処もスムーズに進みます。
ホームゲートウェイのように一体型の機器もありますが、基本的な仕組みは同じです。ぜひこの記事の内容を参考に、ご自宅のネットワーク環境を見直してみてください。
🐕 ナビ助のおすすめ!

