オンラインゲーム中に「ラグ」が発生して、操作が遅れたり画面がカクカクしたりする経験はないでしょうか。その原因として大きいのがPing値の高さです。
Ping値が高いと、自分の操作がサーバーに届くまでの時間が長くなり、対戦ゲームでは致命的な遅延につながってしまいます。この記事では、Ping値の基本的な仕組みから、具体的に下げるための方法までまとめて解説します。

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Ping値とは?基本をわかりやすく解説
Ping値の仕組み
Ping値(ピン値)とは、自分のデバイスからサーバーにデータを送り、その応答が返ってくるまでの時間を表す指標です。単位はms(ミリ秒)で、数値が小さいほど応答が速い(=遅延が少ない)ことを意味します。
たとえばPing値が10msであれば、データの往復に10ミリ秒(0.01秒)しかかからないということです。一方、Ping値が100msだと往復に0.1秒かかり、操作のタイムラグが体感できるレベルになります。
回線速度(Mbps)との違い
回線速度(Mbps)は「1秒間にどれだけのデータを運べるか」を表す指標で、データ転送量の大きさに関係します。一方、Ping値は「データが届くまでの速さ」を表す指標で、反応速度に関係します。
つまり、回線速度が速くてもPing値が高ければラグは発生しますし、逆に回線速度がそこそこでもPing値が低ければゲームは快適にプレイできます。
Ping値の目安
用途別のPing値の目安:
- Webサイト閲覧・動画視聴:100ms以下であれば問題なし
- テレワーク・ビデオ会議:50ms以下が快適
- オンラインゲーム(一般):30ms以下が目安
- FPS・格闘ゲーム等の対戦ゲーム:15ms以下が理想
Ping値が高くなる原因
Ping値が高くなる原因はいくつかあり、それぞれ対策が異なります。まずは原因を特定してから対処するのが効率的です。
Wi-Fi接続による遅延
Wi-Fi(無線LAN)は、壁や家具による電波の減衰、他の電子機器からの干渉(特に電子レンジは2.4GHz帯に影響する)、距離による信号の劣化など、さまざまな要因でPing値が高くなりやすいです。有線LAN接続と比べると、Ping値が不安定になりやすい傾向があります。
どうしても無線で使いたい場合は、2.4GHz帯を避けて5GHz帯でつなげる環境にしておくと干渉を受けにくくなります。ルーターが古い規格のままなら、そこを見直すのも手です。
回線の混雑
光回線でも、利用者が集中する時間帯(特に夜20時〜23時頃)は回線が混雑し、Ping値が上がることがあります。これはプロバイダ側の設備や、接続方式(PPPoE/IPoE)に起因するケースが多いです。
LANケーブルやルーターの性能不足
古いLANケーブル(Cat5以下)や、古いルーターを使っていると、速度やPing値のボトルネックになることがあります。
サーバーとの距離
接続先のゲームサーバーが海外にある場合、物理的な距離が原因でPing値が高くなります。これは回線側の問題ではなく、サーバーの配置に起因するため、根本的な改善が難しいケースもあります。

Ping値を下げるための具体的な方法
ここからは、Ping値を改善するための具体的な対策を紹介します。簡単にできるものから順に試してみてください。
方法1:有線LAN接続に切り替える
もっとも効果が大きく、すぐにできる対策がこれです。Wi-Fi接続から有線LAN接続に切り替えるだけで、Ping値が大幅に改善するケースは多いです。
LANケーブル1本あれば試せるので、まず最初にやるべき対策と言えます。
手元にケーブルが無い、あるいは長さが足りないという場合は、この機会に用意しておくとよいでしょう。ルーターとゲーム機の距離を測って、余裕のある長さを選んでおくと配線がラクになります。
方法2:ルーター・ONUを再起動する
ルーターやONUを長期間つけっぱなしにしていると、メモリの圧迫や一時的なエラーが蓄積して通信が不安定になることがあります。電源を抜いて30秒ほど待ってから再起動してみましょう。
方法3:LANケーブルの規格を確認する
LANケーブルの規格がCat5以下の古いタイプだと、通信速度やPing値に影響します。最低でもCat5e以上、できればCat6のLANケーブルを使いましょう。光回線の10ギガプランを利用する場合はCat6A以上が推奨されます。
方法4:同時接続デバイスを減らす
家族が同時に複数のデバイスでインターネットを使っていると、回線の帯域が圧迫されてPing値が上がることがあります。ゲームをプレイする際は、他のデバイスの通信を一時的に止めると改善することがあります。
方法5:IPv6(IPoE)に切り替える
従来のPPPoE方式の接続では、プロバイダの接続ポイント(網終端装置)で混雑が発生しやすいです。IPv6(IPoE)方式に切り替えると、この混雑ポイントを回避できるため、Ping値の安定性が向上することが多いです。
利用中のプロバイダがIPv6に対応しているか確認してみましょう。
方法6:DNSサーバーを変更する
DNS(Domain Name System)サーバーの設定を変更することで、名前解決の速度が改善される場合があります。Google Public DNS(8.8.8.8 / 8.8.4.4)やCloudflare DNS(1.1.1.1)に変更してみるのも一つの手段です。
方法7:回線自体を見直す
上記の対策をすべて試してもPing値が改善しない場合は、回線やプロバイダの変更を検討しましょう。特に独自回線(NURO光やauひかり、各エリアの電力系光回線)は、光コラボと比べて回線の混雑が少なく、低Ping値を実現しやすいとされています。
Ping値改善の進め方(本文の方法1〜7の順):
- 有線LAN接続に切り替え(方法1・効果大・コスト低)
- ルーター・ONUの再起動(方法2・効果中・コスト0)
- LANケーブルの規格確認・交換(方法3・効果中・コスト低)
- 同時接続デバイスの削減(方法4・効果中・コスト0)
- IPv6(IPoE)への切り替え(方法5・効果大・コスト0〜低)
- DNSサーバーの変更(方法6・コスト0)
- 回線やプロバイダの変更(方法7・効果大・コスト中〜高)
この順番を一通り試してもまだ気になる場合は、ルーター側でゲーム機の通信を優先して処理させる方法もあります。ゲーミング向けを名乗るルーターにはそうした機能が載っていることが多いです。

Ping値の測定方法
自分のPing値がどれくらいなのか、測定方法を知っておきましょう。
速度測定サイトで確認する
「Speedtest by Ookla」や「みんなのネット回線速度」などのサイトで、下り・上りの速度と一緒にPing値も測定できます。ゲームサーバーへのPing値を知りたい場合は、ゲーム内の設定画面やネットワーク表示で確認できることが多いです。
コマンドで直接測定する
Windowsの場合はコマンドプロンプトで「ping ゲームサーバーのアドレス」と入力すると、そのサーバーとのPing値を直接測定できます。Macの場合はターミナルで同様のコマンドが使えます。
ゲーム別のPing値の影響度
Ping値がどれだけゲーム体験に影響するかは、ジャンルによって大きく異なります。
FPS(シューティングゲーム)
FPSではPing値の影響がもっとも大きいです。一瞬の操作遅延が勝敗を左右するため、15ms以下が理想的です。30msを超えると、撃ち合いで不利になることが増えてきます。
MMORPG・RPGゲーム
MMORPGではリアルタイムの反応速度がFPSほど求められないため、50ms程度でも快適にプレイできることが多いです。ただし、PvP(対人戦)では低Ping値のほうが有利です。
パーティーゲーム・カジュアルゲーム
スプラトゥーンやマリオカートのようなカジュアルゲームでも、Ping値が高すぎると動きがぎこちなくなります。30ms以下であれば問題なく楽しめるでしょう。
なお、こうしたタイトルを遊ぶ据置ゲーム機には有線LANポートが付いていないモデルもあります。その場合はUSB接続の有線LANアダプタを使えば、ドックに挿すだけで有線化できます。
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よくある質問
Q. Ping値はいくつまでならゲームができる?
A. 一般的なオンラインゲームなら50ms以下であれば快適にプレイできます。FPSや格闘ゲームなど反応速度が重要なジャンルでは、15ms以下を目指したいところです。
Q. Wi-Fi6のルーターにすればPing値は下がる?
A. Wi-Fi6対応ルーターに買い替えると通信の安定性は向上しますが、Ping値の改善には限界があります。本気でPing値を下げたいなら、やはり有線LAN接続が最善です。
Q. Ping値が夜だけ高くなるのはなぜ?
A. 夜間は利用者が集中するため、回線やプロバイダの設備が混雑しやすいです。IPv6(IPoE)方式に切り替えると、夜間の混雑の影響を受けにくくなります。
Q. モバイル回線でPing値は低くできる?
A. モバイル回線(4G/5G)は光回線と比べてPing値が高くなりやすいです。5Gであれば低Ping値を実現できるケースもありますが、ゲーム用途には光回線+有線LAN接続が最適です。
Q. Ping値の安定性(Jitter)とは?
A. Jitter(ジッター)はPing値のブレ幅を表す指標です。Ping値自体が低くてもJitterが大きいと、通信が不安定でカクつきが発生することがあります。Jitterは5ms以下が理想的とされています。
Ping値改善のためにやってはいけないこと
Ping値を改善しようとして、逆効果になるNG行動もあるので注意しましょう。
VPNの使用
VPN(仮想プライベートネットワーク)を経由すると、通信経路が長くなるためPing値が高くなりやすいです。ゲーム中はVPNを切っておくのが基本です。
回線速度にばかり注目する
「回線速度が1Gbps出ているのにラグがある」という場合、原因はPing値やJitterであることが多いです。速度ばかりに目が向いて、Ping値の改善を怠らないようにしましょう。
まとめ
Ping値を下げるためのポイントをまとめると以下のとおりです。
- Ping値はデータの応答速度を表す指標で、数値が小さいほどよい
- 対戦ゲームでは15ms以下、一般的なオンラインゲームでは30ms以下が目安
- 有線LAN接続への切り替えがもっとも効果的な対策
- IPv6(IPoE)方式への切り替えも効果が大きい
- すべて試してもダメなら回線・プロバイダの変更を検討する
ラグに悩んでいるなら、まずは簡単にできる対策から順に試してみましょう。小さな改善の積み重ねが、快適なゲーム環境につながるはずです。
外部参考リンク:Speedtest by Ookla みんなのネット回線速度 Google Public DNS
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